作業服における防寒性・機能性への考え方
冬場に作業服を使用する場合、その防寒性は重要な意味合いを占めます。屋外作業の場合は勿論の事、構内作業であっても建物の構造や扱う商品等の特性から、暖房設備の効果が不充分に留まってしまうケースも多く見られます。そのような状況で作業服は使われるので、防寒性が高くないと作業に支障が出てしまいます。ところが通常、防寒性の高い服を作ろうとすると、断熱効果を生み出す事となる中綿等の素材を厚めにして設計する必要があります。
すると今度は服自体の重量が重くなってしまい、作業服に問われるもう1つ重要な要素と言える動き易さを犠牲にする可能性があります。この背反し兼ねない要素に、上手く折り合いを付けた商品が求められる事になります。そこで防寒仕様の作業服の選び方ですが、まず屋外使用の場合については、高い防水性を有する表面加工が施されている事が事実上必須となります。雨や雪に濡れる事による体温の喪失が、作業・体調管理の両面において著しく効率の悪化を齎す可能性があるからです。
一方、屋内使用の場合には中綿を少なくして軽量化される事による、作業のし易さを重視したものが良いと言えます。但し防寒性が犠牲にならないように、生地の目張り加工等を施したものがお薦めされます。暖房が多少なりとも効いている環境下では、熱が籠り過ぎるのを防げるという意味合いもあって、機能性を充分に発揮する事が出来ます。このように同じ作業服であっても、使用環境によって選ぶべき種類は大きく異なって来ます。
扱う商品によっては、耐油性・静電気防止加工の有無等も視野に入れる必要があります。